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岩下秀明[ぷろぶろ]記事一覧 > 共鳴する場所 Part4

カテゴリ [室長日和]

共鳴する場所 Part4

[ 更新 2011/12/16 ]

▲治療室の玄関にもツリーを出しました。
少し間が空いてしまいましたが、前号の続きです。

ひとつの音叉を響かせると、同じ周波数の音叉が共鳴し合う。放送局が電波を発し、その周波数にラジオやテレビが同調すると音声や映像が現れる。これらは物理的現象であるが、人と人、生命と生命の間にも、同調し合うあるいは共鳴し合う何かが存在するのではないだろうか。

人と人との間では、言語が重要なコミュニケーションの手段だが、言葉を発する以前にも「気が合う・合わない」などというような直感的な何かがあるものだ。その「何か」とはなんだろうか。

古代中国の思想書『荘子』には次のように書かれている。
「人の生は気の集まれるなり。集まればすなわち生となり、散ずればすなわち死となる」
また王充(後漢の思想家)が著した『論衝』には次のようにある。
「人いまだ生まれざれば、元気の中にあり。すでに死するや、また元気に帰る」
生命が誕生する前というのは、形としては存在せず、気の流れとして宇宙の根源である元気の中に融合している状態である。それが気の流れの変化によって集まれば生命が誕生し、また気が散じれば生命は消滅し再び元気に戻ってゆく。

気で満たされた宇宙の中を、流体あるいは波のような動きとして気が伝わってゆく。宇宙では気が共鳴し合い美しいハーモニーを醸し出す。バッハやモーツァルトは、宇宙の気の共鳴を空気の共鳴に置き換えて、耳に聞こえる音として音楽を作り出したのではないだろうか。

人体などの生物も気が集まった小宇宙であるから、気が絶えず流れている。だから体内でも気が共鳴し合っている。体内で美しく共鳴し合っていれば健康であり、不協和音のような状態は病気(気の病)である。ちなみに、私が行なっている経絡(けいらく)治療という鍼灸の治療法は、気の流れるルートである経絡に鍼やお灸を施すことによって気の流れを調和させる方法である。

気は生物にとって命のエネルギー源であり、また「気持ち」「気分」などという言葉があるように、精神活動にも深く関わっている。古代中国の考えでは、心をつかさどっている五つの気があるとされ、それは魂の気・神の気・意智の気・
魄の気・精の気と呼ばれている。
「気が合う・合わない」とか「意気投合」というように、人と人との間には理屈では説明できないインスピレーションのような感覚が介在することがある。自分が発する気と相手が発する気とが同調し合い、美しく共鳴したり、不協和音を発したりしているのであろう。

レオとCさんとのコミュニケーションも、「気の共鳴」によってなされたのではないだろうか。Cさんは生物が発する気、あるいは亡くなった人が宇宙の元気から発している気の波長をとらえることができる、いわゆる「超能力者」かもしれない。

ところで、冬山で私とKさんが聴いた不思議な声の話からあちこち話が飛んでしまったが、あの声の正体は一体何だったのだろうか。

(まだまだ、ぼちぼち続く)




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