―皮膚科専門校医の実現に向けて、ご尽力されていますね。
学校保健の分野では、これまでに内科・眼科・耳鼻咽喉科の3つの科が校医として児童や生徒の健康問題に対応してきました。時代の流れとともに、専門性の高い学校保健のへの取り組みが必要とされており、いじめ問題や心のケアでは精神科が、スポーツ外傷などでは整形外科医が、性に関する問題では婦人科医がそれぞれの立場で必要とされ、皮膚科もアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患等で不可欠です。私が学校保健活動を始めたのが1995年のことです。所属する日本臨床皮膚科医会での活動をはじめ、日本医師会への働きかけにより、2002年より神奈川、千葉、大阪の3つの地域でモデル事業を開始し、皮膚科専門校医の実現がより現実的なものへとなってきました。
―アトピー性皮膚炎の治療にも定評がありますね。
何も特別な治療をしているわけではなく、多くの皮膚科医と同じようにスタンダードな治療を行っているだけです。定評の背景には、おそらくアトピー性皮膚炎に対する誤解があるのではないでしょうか。許せないことに、アトピーは良くならない、ステロイド剤は恐ろしいと、アトピー性皮膚炎に悩む患者さんの心のスキをついた、いわゆるアトピービジネスがいまだに横行しているため、当たり前の治療では良くならないと決め付けている方もいらっしゃることと思います。アトピー性皮膚炎は皮膚科で治療することが早道です。
―ステロイド剤を怖がっている患者さんも多いのではないでしょうか。
アトピービジネスの多くはステロイド剤の副作用を誇大に謳って患者さんの恐怖心を煽っていますが、ステロイド剤は恐れるような怖い薬剤ではありません。ステロイド剤はアトピー性皮膚炎だけでなく、さまざまな皮膚病に使用されているポピュラーな外用薬ですし、ステロイドは市販の塗り薬にも含有している成分でもあります。スポーツ選手がドーピングに使用するステロイド剤とは別物です。間違った情報に惑わされることなく、正しい知識を持っていただきたいものです。また、ステロイド剤は症状や部位に応じて使い分けますし、塗布する頻度や期間も人によってまちまちですので、知人から教わった、インターネットで読んだからと自己流の使い方をしないことが鉄則です。ステロイド剤の使用について不安のある方には、いつでも相談に応じていますし、わかりやすい資料などもお渡ししています。それでも使用に抵抗があるという患者さんには別の治療法を提案することもあります。
―休みの日はどのように過ごされていますか
学生時代から続けているゴルフと、ぶらり一人旅ですね。日常生活ではなかなかできない体験をたくさんさせてもらっています。先日は五能線に乗りたいと思い立って青森まで行ってきました。岩木山や白神山地の景観や日本海の絶景を満喫しました。ぶらり一人旅で新らたなパワーを充電し、日々のスケジュールをこなす原動力になっています。