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最近はお医者さんという立場を超えて子供に語りかけるようにしています
―診療スタンスを教えて頂けますか?
地域と共に歩む「町医者」として、可能な限り患者さんの置かれている状況を考慮した治療方法を提案したいと思っています。患者であるお子さんは、幼稚園に通っているのか?保育園に通っているのか?兄弟はいるのか?両親は共働きか?など、同じ病気でも違った背景があるわけです。町医者としては可能な限りその患者さんの背景を知った上で、患者さんとそのご家族にとって一番良い治療方法を選ぶのが良いと思っています。町医者の責務として、通常診療以外にも、小学校、保育園での健診や児童相談所での診察へももちろん行っています。
―最近の子供たちに変化はありますか?
何十年も小児科医を務めてきましたが、最近の子供たちには、残念ながら「心の健康」が損なわれている子供達が多くなっているように思います。これは、物が溢れている時代と大いに関係していると思います。テレビゲームなどが氾濫し、子供の数が減少する中で、子供同士の接触の機会が少なくなり、子供の時期に身に付けなければならない「人を思いやる心」「仲良くしようとする心」が十分に育っていない気がします。もっと自然とふれ合い、のびのびと育っていって欲しいと思います。
ですから最近は、お医者さんという立場を越えて、子供たちには「生きる喜び」や「元気の出る生き方」についてを話をするよう心掛けています。「みんなで仲良く元気で幸せに生きていく」という事が、どれだけ素晴らしい事なのかを診療に来る子供たちに伝えています。「心の健康」が損なわれている子供の場合、根気強くお話を聞いてあげなければならない場合もあります。子供たちには何よりもまず、「心を健康にして、いきいきと、すばらしいものにして欲しい」そう思っています。
子育てに悩むお母さんと子供との接し方についてお話をする機会が増えました
―最近は子育てに悩むお母さんが多いと聞きましたが
近頃では子供の診療だけではなく、親御さん、特にお母さんとお子さんの育て方についてお話しすることが多くなりました。今では出産前からプレネイタルビジットと言って、妊娠中の赤ちゃんの相談を受ける事ができます。何か心配な事があった時に、かかりつけの小児科にすぐ相談できる事で随分、出産・育児が安心してできる様です。今の社会はただでさえ経済や物が優先され、生活にゆとりなくなっています。さらに女性が社会進出が当たり前になった結果、以前に比べて、子育てに十分な時間が取れないという家庭も増えています。こういった時代に子育てをするお母さん達は大変です。
しかし、子供にとって幼い頃の、人とのふれあい、家族、特に両親とのふれあいはとても大切です。治療の際「愛情に飢えている子供達の声なき声」を感じる事があります。そういった時は、子育てに悩むお母さんに、子供への接し方、育て方についてお話しするようにしています。また、子供たちに良い生活習慣やしつけが身に付くように、できるだけわかりやすい指導もしています。働き盛りのご両親には大変でしょうが、無理の無い範囲で、できるだけ子供と接する時間を増やすようお話しています。
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