


―診療の際に心がけていることをお聞かせください。
患者さんがどのような治療を求めているのかをよく知ることを一番に心がけています。歯科医師である私の経験から、このケースはこの治療が妥当だと判断したとしても、その治療を患者さんが望んでいるとは限りません。治療の押し付けをしてはなりません。あくまで治療法を選択するのは患者さんですから、患者さんとよく話して、治療法を決めていくことから始めます。また、自分の専門外の治療は行わず、専門の医療機関を紹介するようにしています。おそらく、私にもできるであろう治療法でも、安易な気持ちで治療を引き受けて、患者さんを実験台のようにしてしまってはなりません。そのような意味から、最もベーシックである治療法にこだわった結果、保険診療に行き着きました。
―保険診療外の治療は行っていないのでしょうか?
虫歯があったとして、削った部分に詰め物をするとします。保険診療の素材と、そうではない自費の高価な素材では、やはり持ちが違います。だからと言って、安易に良い素材を選択しましょうというのではなくて、まずは保険診療の素材でやってみましょうと提案します。いくら安い素材でも、丁寧な治療を行えば、高い素材に劣らないほど長持ちをします。逆にいくら高価な素材を使っても、いい加減な治療を行えば、せっかくの素材も長持ちしません。長い患者さんで、20年ものお付き合いになりますが、患者さんの口の中に、20年前に私が治療した歯が何の問題もなく活躍しているのを見ると、私の考えは間違ってなかったと実感しますね。これらの私の考えを知っていただいた上で、患者さんの強い望みがあれば自費治療を行うこともあります。また、インプラントや審美などの特殊な治療法については、信頼のおける医療機関を紹介するようにしています。
―今後の展望をお聞かせください。
今までと変わらずにスタンダードな治療を丁寧に行っていきたいと思っています。私自身が治療を行うかどうかは別として、最新の治療に関する知識はしっかりと頭の中に入れていたいと思っていますので、これからも勉強を欠かさずに、スタンダードな治療を地域のみなさんに提供していきたいと考えています。