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あざみ野おさかべクリニック 刑部義美院長 (2)

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救急救命センターに運ばれる喘息患者を減らしたくて

―開業のきっかけをお聞かせください。

大学病院に勤務していた頃は、その大半を救命救急センターで過ごしました。救命救急と言えば、外科医が活躍するイメージですが、実際に中心となっているのは外科の先生でした。救命救急センターには呼吸器系の病気で搬送される患者さんもおりますし、緊急処置においては、より的確な呼吸コントロールが求められますので、呼吸器内科医の力も不可欠でした。救命救急センターに配属された当初は2〜3年で異動だろうと思っていましたが、気がつけば17年もの長きにわたって救命救急に携わることになりました。その17年の間で、喘息の発作で命を落とす患者さんを数多く見てきました。喘息は正しいコントロールさえできていれば恐ろしい病気ではないはずなのに、実際に多くの方が喘息で亡くなっているのです。非常に無念な思いでした。喘息患者の方にとって、救急救命センターは最後の砦でもあります。しかし水際で死を食い止めるには限界があります。だったら、救急救命センターに発作で搬送されてくる患者さんの数を減らせばいい、最後の砦ではなく入り口に私が行けばいい思い立ち、2002年7月に開業しました。

―喘息は死に至る病気なのですか?

喘息は死に至る病気でないと軽く考えられていますが、喘息の治療研究が飛躍的に進んだ現在でも、年間4,000人近くの方が喘息の発作で命を落としています。救命救急に搬送されたうちの50%が命を落としているというデータもあります。しかしながら、喘息は日々から正しい治療を行っていれば決して怖くない病気です。その証拠に喘息と上手に付き合って日常生活を支障なく送ってらっしゃる患者さんが当院では大多数です。恐ろしいのは正しい治療を行わないこと、自己判断で安易に治療を止めてしまうことです。

―喘息は一生にわたって治療が必要な病気なのですか?

上手に付き合っていかなくてはならない病気ですが、一生にわたって治療を行う必要はありません。ただし、良くなったからといってすぐに治療を止めるのではなく、最低でも1年間は専門医の下で経過観察を行ってください。発作の誘発の原因はさまざまありますが、ハウスダストや花粉が原因となっていたり、季節の変化に反応を示すケースが多いので、少なくとも四季を通した1年にわたって様子を見ることが大切です。治療の効果が出て、苦しさから解放されると、通院を中止してしまう患者さんのいるのですが、喘息は長く付き合っていかなくてはならない病気であると肝に銘じてください。

―喘息などの呼吸器疾患にならないためのアドバイスをお願いします。

第一に禁煙です。喫煙習慣は肺がん、肺気腫、喘息の発作の誘発などのリスクを持っています。喫煙による害は、みなさんも重々承知のことと思います。それに加えて、ペットやハウスダストにも十分に注意が必要です。現在、症状が出ていなくとも、ペットの毛や室内の清掃には気をつけていただきたいと思います。



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