


ららぽーと横浜で賑わう鴨居駅の反対側を降りてからほど近く。「鴨居歯科医院」という小さな表札の扉をくぐり、2階への階段を登ると、昔ながらの歯医者さんというレトロ調の扉が。思わず懐かしさがこみ上げてくる佇まいである。それもそのはず、院長のお父様が30年間、ここ鴨居で診療を続けてきた。昨年5月から後を継いだ平柳先生は、「治療が終ってから、"先生、あんまり気持ちよくって寝ちゃったよ"と言われるのがすごく嬉しいですね。」と照れくさそうに語ってくださった。患者さんにとって何が心地よいのか、常に模索しつづけている先生の診療方針をお尋ねしてみた。(取材日2007年12月18日)
―鴨居で30年ですか。それで、雰囲気のある扉だったのですね。
先代である父が開業して約30年。今までも勤務医の傍ら、顔を出してはいましたが、昨年の5月に引き継ぎました。父がここで30年携わっていたということは、患者さんも同じく30年、年を重ねているんですね。当時30代だった方が今は60代。そういう方々を僕が診させていただくので、年配の患者さんが多いんですよ。病院もそれなりに時を経てきているので、自分なりに工夫をして、古さを出さないようにしています。
―鴨居はららぽーと横浜もできて、変わったんじゃないですか?
いやいや、こちら側は全然変わってないんですよ(笑)。僕は隠れ家的な歯科医院を目指しているので、変わらない、のんびりとしたこの雰囲気が好きですね。患者さんの紹介などクチコミで来ていただけるのが理想です。
―治療はどのぐらい時間をかけられるのですか?
基本的にひとり1時間ぐらい時間をとって治療しています。混んでいる歯科医院だと、先生が診るのは5分?10分ぐらい。常に忙しそうに医師と助手が行ったり来たりしていて、患者さんが何人か待っている。僕はそういう雰囲気は苦手で、まったり落ち着いた感じで、いろいろなことを話しながら治療しています。ちなみに歯科医師は僕ひとり、スタッフひとりで診ています。言うなれば、完全個室でしょうか。患者さん同士がすれちがうことはないです。正直、採算は度外視ですね(笑)。