


2007年5月に開業した横浜青葉脳神経外科クリニック。待合室はまるで洗練されたシティーホテルのロビーのように心地いい雰囲気で、患者さんの不安感を一気に払拭してくれるよう。一方で、診察前の通路には開業前に勤務先の職場仲間が書いてくれたという古市先生が描かれたイラストが飾られていたり、こだわりの美しい焼き物などもいくつか置かれ、患者さんをあたたかく迎える古市先生の気持ちや、そのお人柄が伝わってくる。地域の患者さんに密着した医療への思いや、あざみ野で開業するに至るまでさまざまな視点で熱くお話下さった。(取材日2007年9月5日)
―いつごろどんな風に医師になることを決められたのですか?
高校生のときに『ブラックジャック』を見たのがきっかけだったように思います。お話しするのが少し照れくさいのですが・・・(笑)。主人公が脳の手術をするのですが、むずかしい部位で大きく開頭することができない。そこで鏡を使って患部を写し出して手術を成功させるんです。今なら内視鏡を使ってやるんでしょうね。それを見て単純に「やってみたい!」って思ったんです(笑)。それから本気になって地元の富山医科薬科大学(現・富山大学)に入学しました。両親はまったく医学に関係ない仕事をしていて、私が医学の道に進むことを当初は反対していました。結局は私の気持ちを理解してくれ応援してくれたのが有難かったですね。大学卒業後は大学の付属病院で研修し、その後は大学関連病院、横浜新都市脳神経外科病院に勤務しました。
―なぜ脳外科医として開業医になることを決意されたのですか?
病院に勤務しているときは、仕事の意義ややりがいを十分に感じて仕事をしていましたが、5年ほど前からでしょうか、開業したいという思いがムクムクと膨らんでいきました。その理由は、病院で長年さまざまな患者さんを診ているなかで、予防医学がいかに大切かということがしみじみと感じられたからです。入院されている患者さんの多くは重い病であることが多い。たとえば脳卒中などによって人生が激変する患者さんが大勢いるわけです。そこで、そうならないための予防医学がもっと浸透していれば、深刻な悲劇を生むケースは少なくなるんです。そして、その予防医学を担えるのが開業医ではないかと、そしてその役割の一翼を担うことが私の仕事ではないかと考えたわけです。