


―どのような症状で来院される患者さんが多いのでしょうか?
患者さまによってさまざまですが、うつ状態、不眠などで、日常生活に支障を来たすようになった方や、仕事や家族関係などで悩まれている方などが多いですね。街の中にあるクリニックですから、比較的来院しやすいようですし、患者さまのご紹介で、その方のご家族やご友人というように、来院される方に広がりが見られる状況にあります。以前に比べると精神科に対する敷居も低くなってきているようで、また症状が軽いうちに来院してくださるので、非常に良い傾向だと思っています。とは言うものの、依然として抵抗感をお持ちの方もいらっしゃるようです。当院では、ご夫婦や親子などの身近に存在している重要な人たちとの関わりも大切にしており、出来る限り、患者さまの意向に沿いながら、援助者のフォローも重要視しています。
―どのような症状が続いたら精神科を受診したら良いでしょうか?
いつも出来ていた仕事や家事が、特別な理由も思い当たらないのに、急に出来なくなってしまったり、億劫になってしまう。ご自身でも、何だかおかしいなと思われると思うのですが、その状態が2週間程度続くのであれば、一度ご相談にいらしてください。また、うつ病は不眠などの睡眠障害を伴うことがほとんどです。眠れない、眠りが浅く目が覚めてしまうなどの症状が続いたり、ご自身で不眠の自覚がなくとも、午前中は調子が悪く、夕方や夜になるにつれて元気が出てくるといった傾向が見られます。これらの症状は、怠け心や甘えた気持ちがそうさせるのだと、自分を責めてしまいがちです。また、周囲からも、そのように見られてしまい、さらに自責的になってしまいます。そればかりか、仕事の評価と直結してしまい、リストラの対象となるなど、生活そのものに影響を与えることにもなります。いつもの自分と違うみたいだと感じたら、早めに来院することをおすすめしています。
―良い精神科医にめぐり合う方法はありますか?
精神科は、医師の言葉やコミュニケーションによって治療の効果が大きく変わってくる可能性がありますので、心の底から、信頼できる医師にめぐり合うことが、完治への近道だとも言えます。あくまで私見ですが、精神科医には大きくわけて2つのタイプに分かれると考えています。1つ目は、カリスマ性をもってグイグイ引っ張ってくれる医師。もう1つは、静かに温かく見守ってくれる医師です。ちなみに私は後者のタイプです。ご自分だったら、どちらのタイプの医師なら話しやすいかと考えてみるのも良いと思います。これ以外にも、女性医師の方が話しやすい、年下の医師の方が気軽に接することができそうなど、どんな相手なら、自分の気持ちを話しやすいのか明確にしておくと良いでしょうね。精神科は患者さんとのお付き合いが長くなりますので、どうも医師との相性が合わないと感じたら、無理をせずに、ほかの医師をたずねてみるのも良いと思います。このエリアはたくさんの精神科医がいるのですから。また、電話を掛けてみて、受付のスタッフの対応が良かったと感じられた医療機関というのも、良い精神科医にめぐり合える可能性と案外相関しているのではないかと考えています。