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駒沢どうぶつ病院 田部久雄院長 (1)

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駒沢大学駅を出て、国道246号線沿いを二子玉川方面に歩くこと10分。気持ちよさそうに目をつむるワンちゃんマークが目印の「駒沢どうぶつ病院」を訪れた。「動物とはいろいろ話しているんですけれど、インタビューは緊張しますね」と、柔和な表情で迎えてくれた田部久雄院長。どんな質問を投げかけても、答えのひと言ひと言に、動物への愛が滲み出ていた。


動物、飼い主、獣医師。みんなが幸せになれる病院を目指して。

―どんな病院づくりを心がけていらっしゃいますか?

「動物が喜んで来てくれる病院」です。よく、ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーみたいな大きな子になると、病院のドアを自ら開けて入ってきて、一目散に診察台の上に飛び乗っちゃうんです。そしてしっぽを振り続けている(笑)。あと、他の病院だと3人がかりで押さえつけて治療されていたような子がうちでは静かにしてくれて、飼い主さんにびっくりされたり…。これといった理由はわからないのですが、「怖がらせないように」ということは、スタッフ全員でいつも注意しています。やさしく触れて話しかけるとか、注射をするときは極力細い針を選んでそっと打つとか。そして終わった後には、うんと褒めてあげます。動物だって、表情や仕草でちゃんと自分の意思を示してくれるのですから、そういうサインを見逃さないことも大切です。逆に、病院で苦い思い出をつくってしまうと、次に来るときも怖がってしまう。飼い主さんも、ぶるぶる震える子を無理やり連れて来るのは楽ではありません。それを見ている僕だって辛い。だから動物に苦痛を与えず、飼い主さんも安心、治療している僕も嬉しい。そんな風に、みんなが幸せになれる病院にしたいと思っています。

―これまでに、印象に残っている動物との出会いはありますか?

うーん…。いや、毎日がね、ドラマみたいなものですから。死にかけてフラフラになって来た子が手術を終えて帰るとき、ちゃんと目を見てしっぽを振ってくれるとか。それと今から10年以上前ですが、ラブラドールのお産に立ち会ったときのことも鮮明に覚えています。夜中の12時から始まって、最後の11匹目を産み終えたのは、翌朝7時。最後は立つこともできない状態で、横になったまま頑張ったんです。一晩中、飼い主さんの家族全員が声をかけ続けて。とても感動しました。結局一睡もしないまま、出産を終えたその日も夜まで仕事をしたのですが、まったく疲れることなく元気でしたね。毎日いろんな出会いがある度に「この仕事ができて本当に幸せだなぁ」と思っています。



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