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苦しめることなく、「治ろうとする力」をサポートしたい。
―往診、送迎サービスも行っていらっしゃるのですよね?
はい。よく伺うのは、六本木とか麻布の飼い主さんからの依頼です。英語が話せる関係で、そのあたりに住む外国人の方から連絡をいただくことも多いんです。外国人の方の場合、東京の道に慣れていないことが多いし、かといってタクシーを手配して来院するのも大変ですよね。そんな時は前々から往診をしていたのですが、実際、病院の外で行なう治療には限界があるんです。そこで、車でお迎えに行って病院での治療が終わったらお戻しする、送迎サービスも始めたんです。
―外国人の方の問診の際に、考え方の違いを感じることはありますか?
そうですね。たとえば安楽死について、向こうの方は決断が早いんです。以前、アメリカ人の飼い主さんがワンちゃんと一緒に来て、「これから1ヶ月間、母国に帰ろうと思うのだけど、湿度や温度が高いところには連れていけないの。離れているのは可哀想だから、楽に死なせてほしい」と頼まれたんです。その方としてはワンちゃんのことを真剣に思って出した結論。でもそんなこと、できないじゃないですか。結局「お金はいいから僕が預かってあげる」と説得しました。今でもそのワンちゃんは元気ですよ。
―治療のこだわりを教えてください。
苦しめることのない優しい治療を心がけています。これからはどんどん高齢化が進みますし、癌も多い状況です。そうしたときに、他の細胞まで死んでしまうような強力な薬を無闇に使うのではなく、免疫療法などによって動物が元来持っている「治ろうとする力」をサポートしてあげるような方向で元気にしてあげたいと思うんです。治療法を決める際には、「こういう治療をしたら、こんなメリット・デメリットが出てきます」といった事例を説明した上で、最終的にどんな状態にもっていってあげたらいいのかを飼い主さんとじっくり話します。そして治療内容、現在の問題点と改善方法、料金明細などを記した書類を作成し、インフォームドコンセントを徹底しています。
―この先の展望をお聞かせください。
スタンスは今のまま。一方で、技術や機械は常に新たなものを取り入れたいと思っています。最近CTやMRIを希望される方も増えているのですが、これを大学病院で申し込んだら1ヶ月待ちとかですよね。でも具合の悪い子をそんなに待たせられないじゃないですか。より早く診てあげられるのも、町に根付いた小さな病院だからこそできること。一匹でも多くの子を救えるよう、アイディアはどんどん形にしていきたいです。
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