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大井町線等々力駅からもっとも近い歯科医院「等々力歯科室」。ビル3階にある院内に入ると、アロマの香りがほんのり漂った。清潔感ある4つの診療室はひとつひとつパーテンションで区切られ、各壁には部屋番号を示す数字が大きく記されている。いい意味で歯科医院らしからぬ、モダンな空間。その感動を伝えると「本当ですか。ありがとうございます。でも患者さんのことを考えると、まだまだ。直したいところばかりなんですよ」と笑顔をみせる、尾張仁志院長。沖縄と音楽が好きと話す先生は、明るく朗らかで、患者さんへの思いやりにあふれる方だった。(取材日2月14日)
幸せを願う沖縄民謡を始めて、現在3年目。
―突然ですが、休日はどんな風に過ごされているのですか?
そんなことを聞かれるんですね、恥ずかしいなぁ(笑)。実は、三味線を弾きながら唄う沖縄民謡を習っているんです。もともと沖縄が好きで、その文化や風土に関連することをやりたいなぁと思っていたところ、偶然、三味線の演奏家に出会いまして。「難しくないからやってみたらどうですか?」といわれて、先生をご紹介いただいたんです。今は始めて3年目ですね。民謡フェスティバルに出たり、料理店で演奏させていただいたりしています。向こうの民謡は、お祭りやお祝い事のときに唄われる場合が多いんですけれど、とても明るいんですよ。内容的にも、人の幸せや健康、長寿を願った曲が多いんです。演奏するときはいつも、聴いてくださる方も楽しい気分になってくれたらいいな、と思っています。
―人に喜んでもらうという点では今のお仕事にもつながりますよね。
やっぱり歯科医としても、患者さんの笑顔が一番うれしいですよね。患者さんの中には、歯以外にもいろいろな悩みを抱えられていらっしゃる方がいますので、広い意味でお力になれたらと思っています。たとえば昔、忘れられない出会いがあったんですよ。ちょうどバブルが弾けて不景気になり始めていた時期だったと思うんですけれど、経済的な理由で、頻繁に予約をキャンセルされる患者さんがいたんです。どうしても痛みが耐えられないときにだけ来院されていたんですけれど、そのたびに「ご迷惑をおかけしてごめんなさい」と謝られていたんですね。ある日、帰りがけに「時間がかかったとしても、きちんとケアすれば必ずよくなりますから安心してください。人生と同じかもしれないですね」というようなことをお話したんです。すると突然ボロボロ泣き出されてしまって。そして「本当にありがとうございます」といっていただけたときは、僕自身とてもうれしかったです。
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