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何がその人の目的だったのか、皮膚を治して心が豊かになれば嬉しい
―診察の際に、どんなことを心がけていらっしゃいますか?
押しつけの医療ではなく、対話のなかでの医療が大切だと思いますね。そういう意味では、私は1日中話しています(笑)。保険内か保険外か、どの程度通えるのか、どういう治療をしたいのか、説明したうえで、その方にベストな治療法を見つけていく。皮膚科の診療に限らないのですが、医療の答えは一つじゃないと思うんですよ。到達点は同じであっても、人それぞれ。強い治療をして治してほしい方もいれば、スキンケアや漢方でゆっくり治していこうという方もいらっしゃいます。また、何が困っていらっしゃるのか、何が気になるのか、必ずお聞きします。例えば、大きなしみと小さなしみがあって、客観的に見れば大きなしみを治してあげるのが良いんじゃないかと思いますよね。でも、その方が小さいしみが気になるのであれば、それを治してあげるのが医療なんですよ。
―力を入れていらっしゃる治療分野は何でしょうか?
私のライフワークであるにきび治療です。実はにきびで困っている方はたくさんいらっしゃるんですが、「それは、にきびですね。お薬出しておきます」と帰されちゃう人が多いんですよ。でも本当はそうじゃなくて、ストレスをはじめ、その人の後ろに隠れている問題があるはず。それを多方面から考えて、何をしたら改善できるのかを考えています。特に皮膚科の疾患を治すということは、心の治療にもなりますからね。
―心の治療とはどのようなことでしょう?
皮膚科の疾患は、見えるところにできるじゃないですか。例えば、ニキビが治ってキレイになると嬉しくなりますよね。水虫で今までサンダルすら履けなかった人が「友達と温泉に行けて、ホントに気持ちがよかった!」と話してくださるんです。治療をして、何がその人の目的だったのか。その人の本当の目的は皮膚科の疾患を治すことではなく、その先にある温泉に行きたかったんだ、というのがわかると嬉しいですね。まさに肌の治療から、心の治療につながったわけで、医者冥利に尽きますね。
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