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アゼリア・スタイル

アゼリア・ストーリー 第6回
淺村浩光さん (ラゾーナ川崎プラザ所長)

2006年9月28日のオープンからもうすぐ2年。『ラゾーナ川崎プラザ』は、単なるショッピング施設にとどまらず、トレンドや情報の発信地として、今や川崎のランドマーク的存在とも言える。

ラゾーナの誕生により、川崎駅周辺の様子は大きく様変わりし、人の流れにも変化が現れ、「工業の町」というイメージが強かったばかりに今まで表に出ていなかった川崎の魅力が顔を出し始めたという。今回は、ラゾーナ川崎プラザの所長淺村浩光に、ラゾーナを通じて見えてくる川崎の魅力について話をうかがった。 (取材日2008年7月11日)


▲ 川崎の第一印象は“人の温かさ”のある街

川崎という町をひとことで表現すると“厚みのある町”

―川崎の魅力についてお話ください

川崎といえば、戦前は京浜工業地帯の中核とした工業の町、戦後は高度成長期に伴うハイテクや重工業都市といったイメージが強かったのですが、ラゾーナの立ち上げ準備が始まり、川崎を知れば知るほど内面的な魅力が見えてきました。オープンの2年前に近所の商店街に事務所を借りたのですが、そこで一番印象に残っていることは、“人々の温かさ”でした。商店街の会長さんや他いろいろな方々と接する機会がありましたが、皆さんが川崎という町を愛していると強く感じました。川崎は、歴史や文化、町を愛する人々、そういったものに支えられた、“厚みのある町”ですね。


▲ ラゾーナによって新しい川崎のイメージを作りたい

― ラゾーナの誕生で川崎の町に変化はありましたか?

ラゾーナのオープンによって、顕著に変化が現れたのは「人の流れ」です。川崎は商業という角度からみると、商業内人口の機会流出の傾向にありました。川崎在住者が買い物をする場合に、地元ではなく都内や横浜へと足が向いていたのですが、ラゾーナができたことにより、皆様が川崎にまた目を向いて頂けるようになった気がします。お客さんが戻ってきたことは、町として嬉しい変化ですね。また、川崎駅前の人の流れにも変化がありました。今までは駅東口には商店、西口には工場と町の様子が全く違い、人の流れも駅を境に止まってしまっていたのですが、西口にラゾーナができたことにより、東西交流といいますか、東側に住んでいる方が駅を超えて西側に足を伸ばしたり、その逆であったりと、人の流れに大きな変化が現れました。そして、最も喜ばしい変化は、川崎駅の乗降客が伸びてきたことですね。定期で通勤や通学をしている方ではなく、切符を買って電車に乗って来られる方が増えたのです。つまり遠方から、目的をもってわざわざ川崎まで来られる方が増えたということです。今までは、川崎を通過してしまっていた方が、川崎に立ち寄ってくれるようになり、経済的効果という面からだけではなく、川崎の町が活気づいてきたことが嬉しいですね。


▲ ショッピングだけではない魅力を追求していくラゾーナ川崎

川崎の魅力を映し出す鏡のような存在でありたい

― ラゾーナの3つのテーマ「旅」「音楽」「食」

ラゾーナのコンセプトは、『旅』『音楽』『食』。どれも川崎になじみのあるもの。まずは『旅』ですが、川崎はかつて東海道の起点、川崎大師の宿場町として、旅人を多く迎えてきました。また羽田空港が近いこともあり、旅の窓口として、旅に対する興味が多い町です。館内では観光協会や航空会社の方によるイベントなどを行い、旅の喚起を誘うようにしています。『食』については、実は川崎には、韓国料理、中華、焼肉店といったアジア諸国の料理店が多く、グローバルに味覚が楽しめるといった魅力があるのです。館内にもスーパーや飲食店のエリアを広くとり、他のショッピングセンターに比べると『食』に関するお店の比率が高いと思われます。また『音楽』については、市が奨励しているミューザ川崎シンフォニーホールもありますが、ご存知の通り、川崎は“音楽のまち川崎”として地域全体が音楽に力を入れた街。映画や音楽に対する若者の感度が高く、ラゾーナのかかせないコンセプトの1つと考えています。


― ラゾーナでは音楽イベントに力を入れているようですが?

ラゾーナでは、毎週、金・土・日に、音楽イベントを行っています。来客の方にとても好評で、音楽業界からも高い評価をうけています。6月25日には人気歌手ユニット「羞恥心」が新曲発売記念のイベントを行い、その時に過去最高の1万2000人を集客したことで話題になりました。新しいジャンルやトレンドを取り入れながら、音楽イベントをやることで、少しでも多くの方が音楽に興味をもってもらえたら嬉しいです。改札から近くて1万人以上の人を集められる宣伝効果の高さを活用して、ラゾーナでは新人アーチストの発掘・育成にも力を入れています。「ラゾーナのステージで歌うと売れる!」業界ではそんなジンクスもささやかれているのですよ(笑)

▲ 東芝堀川町工場の100年の歴史を刻んだカレンダー

― ただ新しいだけではない。ラゾーナが未来につなげたいものとは?

ラゾーナは、東芝堀川町工場の跡地を活用する再開発事業の一環として建設されました。東芝の工場は100年以上の歴史を持ち、この辺りは東芝の工場を中心として発展してきました。かつての工場の面影は、ラゾーナ館内の所々で目にすることができます。北側の公園へ続く通路には、100年前からの日付を記したカレンダーが埋め込まれおり、工場時代の記念日ごとに色が変わっています。一番館側の9月28日は、そう、ラゾーナが誕生した日付です。また、施設内にある大きな桜の木などは、その工場内にあったものを移植し、5階の屋上の「ラゾーナ出雲神社」も旧工場から移設しました。ラゾーナはまったく新しいものをその場所に詰め込んだだけではなく、町を支えてきた文化や歴史といったものを将来につなげていくことにも取り組んでいます。


▲ 川崎の魅力はつきない

川崎の発展に貢献したい。ラゾーナはまだ始まったばかり

― 川崎のいろいろな「顔」を知ってもらいたい

川崎と言えば「工場地帯と歓楽街」といったマイナスのイメージもありますが、私自身それはそれで否定しなくてもよいと思っています。それらも川崎の「顔」のひとつ。ラゾーナのテーマである『旅』『音楽』『食』もそれぞれが川崎の「顔」であり、路上禁煙が厳しいのもまたひとつの「顔」です。そして、ラゾーナのようなショッピングセンターができたこと、マンションの建設で人口が増加しつつあることなど、川崎の「顔」は街の発展とともにどんどん増えていっているのです。川崎にはいろんな「顔」があること、つまり魅力の尽きない町であるということを多くの方に知って頂きたいと思っていますし、何よりその魅力を楽しんでもらいたいと思っています。


▲ 川崎から全国にパワーを!

― トレンドや情報だけでなく、全国にパワーを発信していきたい

最近の物価高やガソリン代の高騰で、全国的に見て消費に対する意欲が低下しているのが現状です。何かきっかけを与えないと、お客さんの購買につながる意欲も沸いてこないと思います。そこに行くと提案や発見があったり、定員さんとのコミュニケーションがあったりと、単に消費をするだけの場ではなく、そこにプラスアルファーの楽しみがあることが大切なのではないでしょうか。LAZONA(ラゾーナ)とはスペイン語の合成語で、その意味は『地域のきずな』。『旅』『食』『音楽』を通して、地域のきずなを高めていきながら、そこに住む人、そこに来てくれる人の活き活きしたライフスタイルを応援するライフ・ソリューション・コミュニティを目指したいと考えます。そして、消費が低迷している全国に向かって、川崎から元気とパワーを発信していきたいですね。

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ラゾーナ川崎プラザ

ラゾーナ川崎プラザは、JR川崎駅西口の東芝川崎事業所跡地に2006年9月28日に開業したショッピングモールである。店舗面積は約8万平方メートル。アパレル関連のお店や飲食店、映画館などの娯楽施設、大型電気店やベビー用品店などが入居し、利用者の様々なニーズに応えている。

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